パナソニックLUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S. H-FS014045は非常に優秀な標準ズームレンズです。
このレンズは、パナソニックのマイクロフォーサーズ第一号機のLUMIX G1の標準レンズとしてデビューしました。小型の標準ズームレンズとしては非常に優秀な性能を誇り、安定した描写力を誇っています。
画角は14-45mm(換算で28~90㎜)で、広角から中望遠までの日常で一番使用頻度の高いズーム域を抑えています。
このレンズの後に14-42mmの2本の標準ズームがパナソニックから発売されましたが、いまだに、しっかりした作りと写りのよさで愛用者の多いレンズです。
■レンズ構成=9群12枚
■最短撮影距離=0.3m
■最大撮影倍率=0.17x(35mm判換算:0.34x)
■フィルター径=φ52mm
■大きさ(最大径×全長)=φ60mm×約60mm
■質量=195g
■付属品=フード、ケース付
・解像力が高く、そつのない描写力。
・オートフォーカス(AF)は早くて静か、さらにインナーフォーカス。
・AF時に前玉が回らず、C-PLフィルターも使いやすい。
・手振れ補正機能は性能がよく、望遠端の撮影も安心。
・マウント部は金属製で安心感がある。
・標準ズームレンズとしてはマイクロフォーサーズの中でも安定した描写力。
・広角端では周辺部の画質が中心部に比べて劣る。絞ってもあまり改善しない。
・広角端の解放絞りでは周辺減光がある。絞ると改善する。
・その他の収差に関しては目立たないレベル。
・このレンズの収差等の優秀さはカメラ内補正によるところが大きい。
・オリンパスボディを使うと、パナソニックボディより補正が甘いため色収差が目立つ。
・とはいえ、この価格の標準ズームとしては十分優秀な描写力。
・VS パナソニック LUMIX G VARIO 14-42mm F3.5-5.6
LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm F3.5-5.6 ASPH. POWER O.I.S.
比較対象になるのはこのレンズの後に出た14-42mmの2本のレンズです。
LUMIX G VARIO 14-42mm F3.5-5.6 はこのレンズの廉価版という位置づけで、LUMIX G2からキットレンズとして採用されています。
描写はほとんど変わりませんが、14-45の方が全体的な作りとしては上です。マウントが金属マウントでしっかりした作りになっていること、手振れ補正ボタンがレンズに付いているとう2点が大きな違いです。(14-42はボディ内から手振れ補正のON/OFFを行います。)
ちなみに望遠側3mmの差は、ほとんど気にしなくてもよいレベルの差です。
LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm F3.5-5.6 ASPH. POWER O.I.S.は電動ズームを採用したXレンズです。描写力も上位ブランドのXレンズとして売り出していますが、実際のところ14-45と同程度との評判です。これは決して、PZ 14-42mmの描写が悪いわけではなく、14-45mmのレベルが十分高いと言うべきでしょう。
動画で電動ズームを撮る方、コンパクトな標準ズームが必要な方は LUMIX G X VARIO PZ 14-42mmの選択肢になります。
手動ズームが好きな方は14-45㎜でよいでしょう。
・はじめての交換レンズとして
14-42mmの他の標準ズームを持っているのであれば、特に買い換える必要はありません。望遠端の3mmは特に大きな差にはなりません。描写も多少良くなるかもしれませんが、買い換えるほどの大きな差ではありません。
単焦点レンズしか持っていない方が、標準ズームとしてこのレンズを選ばれるのであればよい選択肢だと思います。
デジカメWatch 「LUMIX DMC-G1スペシャルギャラリー」――ニューヨーク Reported by 塙真一
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2008/12/26/9914.htmlLUMIX DMC-G1でニューヨークの街を撮る。LUMIX G VARIO 14-45mmで撮られたの作例がほとんど。
デジカメWatch パナソニックの「女流一眼」を女性写真家が使ってみた ~LUMIX DMC-G1で“お出かけ写真”を楽しもう Reported by 吉住志穂 http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2008/12/22/9894.htmlLUMIX DMC-G1を写真家の吉住志穂氏が徹底レビュー。LUMIX G VARIO 14-45mmで撮られた植物の写真は、一瞬マクロレンズか?と思ってしまう程。